連合熊本2025春季生活闘争の取組み
すべての組合が全力で賃上げに取り組み、全体の底上げと同時に規模間、雇用形態間、男女間などの格差是正の流れを経済社会の新たなステージへ定着させるべく賃上げへ取り組み、社会全体への波及をめざす。産業相場や地域相場を引き上げていく「底支え」、企業間格差、雇用形態間格差、男女間格差を是正する「格差是正」に寄与する「賃金水準追求」の取り組みを強化し、賃上げを社会全体に波及させるため、それぞれの産業における最大限の「底上げ」に取り組む。
賃上げ分3%以上、定期昇給相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め5%以上の賃上げの実現をめざす。
「2025連合熊本地域ミニマム運動(2024年度賃金実態調査)」の集計結果を基に目標水準と最低到達水準を示した。
【雇用形態間格差是正】
① 2024年度地域別最低賃金の引き上げ率5.1%(全国平均)を上回る賃金引上げに取り組む。
② 企業内の全労働者を対象に企業内最低賃金協定の締結をめざす。締結水準は、「時給1,250円以上」をめざす。
③ 有期・短期・契約等で働く者の賃金を「働きの価値に見合った水準」へ引き上げるため、フルタイム労働者と同等に能力の高 まりに応じた処遇の実現へ取り組む。賃上げ・昇給等により、「経験5年相当で時給1,400円以上」をめざす。
④ 賃上げの結果および企業内最低賃金協定を法定最低賃金引上げに結びつける。地域別最低賃金は,「1,000円超え」をめざす。
◆「すべての労働者の立場に立った働き方」の改善
健康で働き続けられる労働時間と過労死ゼロの実現、ワーク・ライフ・バランス社会の実現、個々人のニーズにあった働き方と処遇のあり方など職場の基盤整備に向けて討議と協議を行う。
(1)「豊かな生活時間の確保」と「あるべき労働時間の実現」の取り組み
【「豊かな生活時間の確保」の取り組み】
1) 年次有給休暇の100%取得に向けた取り組み(計画的付与の導入など)
2) 休日・深夜労働の抑制、年間休日増加などの取り組み
3) 労働からの解放の保障。「つながらない権利」を意識した就業時間外の連絡ルール整備など
【「あるべき労働時間の実現」の取り組み】
1)36協定の締結・点検・見直し(原則的上限「月45時間、年360時間以内」)
2) すべての労働者を対象とした労働時間の客観的な把握と適正な管理の徹底
3)「裁量労働制」や「事業場外みなし」などみなし労働時間制度の適正運用
【過半数代表制の適用運用の取り組み】
1) 事業場単位での過半数要件の確認
2)過半数代表者に関する要件・選出手続き等の適正な運用の確認
3)非組合も含めた事業場のすべての労働者の声を踏まえた上での協定締結
(2)雇用安定に向けた取り組み
雇用の原則は「期間の定めのない直接雇用」であることを踏まえ、すべての労働者の雇用の安定に向けて取り組む。
(3)均等・均衡待遇に向けた取り組み(同一労働同一賃金に関する法規定の周知徹底と不合理な格差の是正)
(4)人材育成と教育訓練の充実
(5)60歳以降の雇用と処遇の取り組み
(6)テレワークの環境整備
(7)障がい者雇用に関する取り組み
(8)中小企業などの退職金給付制度の整備
(9)短時間労働者に対する社会保険の適用拡大に関する取り組み
(10)治療と仕事の両立の推進に関する取り組み
◆ジェンダー平等・多様性の推進
(1)女性活躍推進法および男女雇用機会均等法の周知徹底と点検活動
(2)あらゆるハラスメント対策と差別禁止の取り組み
(3)育児や介護と仕事の両立に向けた環境整備
(4)次世代育成支援対策推進法にもとづく取り組みの推進
◆春季生活闘争を通じた、集団的労使関係の強化・構築と組織拡大の取り組み
(1)今春闘の機会を捉えて、労働組合の存在意義を組織内外へ周知し組織拡大の取り組みを積極的に進める
(2)構成組織は、加盟組合、事業場単位での過半数要件を満たしているか確認を行い、過半数代表制の適切な運用を行う
(3)非組合員の組織化、非正規雇用で働く労働者の組織化や正社員化、定年延長制度導入、定年再雇用者の組織化をめざし、
組織力強化・交渉力強化につなげる
(4)加盟組合は、「労働協約」の組合員の範囲を確認し、現状とそぐわない場合は雇用形態に関わらず拡大に向けた改定交渉
を行う
◆「ビジネスと人権」の取り組み
企業規模・業種・海外取引の有無にかかわらず、連合加盟のすべてのそれぞれの取り組みを進める
◆運転の両輪としての「政策・制度実現の取り組み」
政策・制度実現の取り組みを引き続き連合本部・構成組織・連合熊本が一体となって幅広く運動を展開する
以上
メインスローガン
サブスローガン